“自己流”で作られた
独特の世界観を放つ器たち
作り手・くまがいのぞみさん
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写真/斎藤ジン
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郊外の住宅街にあるアパートの一室をアトリエにしているくまがいのぞみさん。アトリエに一歩入ると、くまがいさんの器の世界が広がっている。
くまがいさんは、異色の経歴の持ち主。「動物が好きで田舎暮らしにも憧れていたので、高校を卒業後、北海道の日高にある羊牧場で働きました」。1年間働いた後、東京へ戻ってきた。「元々、卒業のときに芝居か北海道行きかで迷っていたのです。それで、東京に戻ってから劇団に入りました」。芝居は5、6年続けたが退団した。「劇団をやめて知人の店で働いているときに、陶芸教室を始めた人を紹介されて通ってみたのが陶芸との出合いです」。
その後は特に修業したわけではなく、自己流で続けている。陶芸は、同じやり方でも使う土によって表情が変わるので、いろいろなものを試したという。「私の作品には信楽の土がぴったりきます。修業していないので知識はありませんが、研究していいものが作れると本当にうれしいですね」。
「1年に1度の個展では、毎回新しいことに挑戦します。定番のものももちろん作りますし、作ることにもまったく飽きません。陶芸が本当に好きみたいです」。
特にお気に入りの作品は、ミニピッチャーや土鍋の土で作るちび鍋。「好きなのでしつこく作っていたら、お店に置いてもらえるようになりました(笑)。あの小さいサイズが好きで、大きな鍋をリクエストされますが作りたくないのです」。かわいくて女性らしい作品だが、職人的な頑固さものぞかせる。
「『落ち込んでいるときに器を使って元気になった』と聞くとうれしいですね。おばあちゃんになっても研究を続けて、使うと楽しくなるような作品を作りたい」。
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